アーユルヴェーダの基本理論〜五大元素とドーシャ〜

2021.03.27.

アーユルヴェーダは、体質に合わせ細い決まりがあって生活に取り入れるのは大変だ・・・と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。基本を理解してないと、確かにハードルが高く難しく感じると思います。

今回は、アーユルヴェーダの基本をお伝えします。
なぜなら、基本の考えを知ることは、自然の摂理や自分の体調に合わせ整え方を行うためのベースの智慧の宝庫になるからです。アーユルヴェーダはこの基本理解を行うと、あとは応用していくというなんともシンプルなものです!

今回の記事は、五大元素と体質の考え方です。ちょっと堅く感じますが、ここを理解することは今後、学びが容易になるので必ず抑えてくださいね。

宇宙と同じものでできている私たち

私たちの体は何からできてるでしょうか?体、脳、骨、肉、心・・・。
では肉、骨は何からできてるでしょうか?・・・・・と辿っていくと、目に見えない元素になります。

アーユルヴェーダの基本を理解するために、元素について知る必要があります。
なぜなら、この世に存在する全ての物資はこの元素の集合体であると考えているからです。

アーユルヴェーダは、私たちが生きる世界のすべてのものは5つの元素で構成されると考えます。
例えば、宇宙や、木や食べ物、ヨガマット、私たちの肉体や細胞すべてがこの元素で構成されます。

この5つの元素を「五大元素」といい、「空、風、火、水、地」です。
この五大元素が、お互いに影響を与え、常にその割合は変動します。
この理論をパンチャマハブータと呼びます。

まとめると、「自然や私たちは五大元素で成り立ち、その割合は常に変化します。」

五大元素の形成

五大元素は宇宙ができた時に形成されたようです。

宇宙はビックバンという大爆発現象によるものだと言われます。
ビックバンによって、「空」が生じ、それに動性が加わり「風」が生じます。その摩擦により熱が生じ「火」が生じ、更に重性が加わり「水」へ、それに暗性が加わり「地」になります。

例えば、焚き火をしているところに風が吹くと、火が強くなり、よく燃えます。水をかけると火は消えます。当たり前のように感じますが、この現象は5つの元素がお互いに影響を与えた結果であって、私たちの日常でも常に起こっているのです。

五大元素は、私達の体や心にも影響を与えます。しかし、この元素の構成は固定されてはいません。

毎日、瞬間瞬間、影響を与えあって、変化するものです。だから、毎日体調の変化や心の変化があることは自然なことなのです。

5つの元素とその性質、心身との対応

元素性質バランスが取れてる時の心バランスを崩した状態の心
スペースを象徴下記4つのバランスが取れて、出来上がるもの「空」以外の4元素のバランスが取れるとゆとりのある状態になる「空」以外の4元素のバランスが取れるとゆとりのある状態になる
動きを生み出す力呼吸、血液循環、心臓行動力、好奇心集中力が欠ける
変換の力分泌、消化情熱的、積極的嫉妬深い
変化の力血液、リンパ液順応性が高いしなやか依存心
土台を築く骨格、筋肉安定した心頑固、鈍い
ドーシャ

ドーシャ

私たちの体の性質は、五大元素のバランスによって3つに分けることができます。
それを、「ドーシャ」といい、「不純なもの」「増えやすいもの」などの意味を持ち、「ヴァータ、ピッタ、カファ」に分けられます。

この3つのドーシャは、私たちが生きていくのにすべて必要です。
なぜなら私たちが生きるためにすべて重要な役割を持ってるからです。
例えば、私たちは毎日食事を摂ります。消化吸収の過程をこれらが司っています。

ヴァータの運動のエネルギーは、栄養を各所に送ったり老廃物を排出します。
ピッタの変換エネルギーは、血と肉をつくります。
カファの結合エネルギーは、栄養物を固体化し骨や肉にし構造を維持します。

アーユルヴェーダの体質チェックをしたことがある方がいらっしゃるかもしれません。もちろんそれは、自己の理解にとっても役に立ちます。しかし、私のドーシャは、ヴァータ体質だから、こうしないといけないの!と縛られるものではありません。
(このドーシャについては別の記事で書きます。)
理由は、3つのドーシャは皆、持っていてそのバランスは常に変化しているのです。

変化することが自然

私たちの体には、3種類のドーシャがあり、そのバランスは毎日、瞬間瞬間変化します。それは私たちの心身に影響を与えるということです。
なぜなら目に見えない5つの元素は常に割合が変わるからです。
例えば、自然界の太陽がギラギラしているような暑い夏は、火の要素が高まり、人にも影響します。火のエネルギーが過剰になるとイライラしたりします。  このように、自然界と人は影響を与えあって生活をしているのです。

これら基本法則を知っておくことは、今後アーユルヴェーダの学びを進めていく上でもスムーズです。
また自身で季節や自然を感じ、自分をそれに調合させることが上手になり、心身が整っていくことでしょう。

体のドーシャ構成(五大元素)性質エネルギー役割
ヴァータ風、空軽性、冷性、動性
速性、乾燥性
風のエネルギー
(運動)
体内の運搬、循環
ピッタ火、水熱性、鋭性、軽性
液性、油性
火のエネルギー
(変換)
代謝、消化
カファ水、地重性、冷性、遅性
油性、安定性
水のエネルギー
(結合)
構造、体力

まとめ

今回の記事は、アーユルヴェーダの基本理論の説明です。
ちょっと難しく感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、この五大元素とドーシャの理解は、今後この学びを深めていくことに役立ちます。もちろん自身を整える情報の源にもなります。
近いうちに、体質についての記事を書きます。
もっとアーユルヴェーダについて知りたい、自分の体質を知りたい方はWSも開催してます。